院長執筆「甲状腺の働きと病気」が広報みたかに掲載されました

2024年03月01日

院長が執筆したコラムが 2024年2月18日付け 広報みたか の健康コラムに掲載されました。
当院のホームページなので以下に転載して掲載します。

健康コラム「甲状腺の働きと病気」
 甲状腺は喉仏のすぐ下、皮膚に接して蝶が羽を広げたような形をしています。病気で腫れたり硬くならない限りは、外から指で探しても触れることはできません。気管・食道の前面にありますが、呼吸・発声・飲み込みには関係しません。甲状腺から放出されるホルモンは生まれる前から生涯にわたってとても大事な働きをしています。代表的な働きは二つあり、(1)糖分や脂肪を分解して生命維持に必要なエネルギーを作り出し、新陳代謝を高め脳や心臓・肝臓などあらゆる臓器を正しく機能させます。また、体温を適切に保ちます。(2)脳や神経を発達させ、知能を伸ばします。骨の成長も助けます。
 血液中の甲状腺ホルモンが多すぎる状態を甲状腺機能亢進症といいます。新陳代謝が良すぎるため、汗が多い、疲れやすい、よく食べているのに痩せる、暑さに弱い、手が震える、胸がどきどきするなどの症状が出ます。原因で一番多いのがバセドウ病という病気です。
 逆に血液中の甲状腺ホルモンが少なすぎる状態を甲状腺機能低下症といいます。新陳代謝が悪すぎるため、だるい、眠い、皮膚乾燥、冷え性、便秘、体重増加などの症状が出ます。無気力・物忘れが、うつ病や認知症に間違われることがあります。また、血液中のコレステロールが高くなります。ほとんどが甲状腺に慢性の炎症がある橋本病という病気で、女性では頻繁にみられます。
 甲状腺が腫れていたり、甲状腺機能異常が疑われる症状があると思われた方は念のため血液検査を受けてください。

[問]三鷹市医師会TEL0422-47-2155

https://www.city.mitaka.lg.jp/koho/2024/20240218/